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Verfondern, K.*; 角田 淳弥; 植田 祥平; 沢 和弘
JAERI-Research 2000-067, 127 Pages, 2001/03
HTTRの運転中の燃料及び核分裂生成物挙動を予測するために、ユーリッヒ研究所で安全設計に用いられてきた手法を適用した。計算は110日の高温試験運転を含むHTTRの想定運転計画に基づき行った。その結果、追加破損率は製造時の2倍程度の約510と予測された。安全裕度を見込んだ安全評価では、最大110の破損率となった。燃料コンパクトからの金属FPの拡散放出は、銀で10%(ノミナル値),50%(安全評価値)と評価された。同様に、ストロンチウム(ノミナル値1.510,安全評価値3.110),セシウム(ノミナル値5.610,安全評価値2.910)と評価された。セシウムの結果は、原研のモデルによる結果と傾向的に良く一致した。さらに、ZrC被覆燃料粒子の照射健全性及び核分裂生成物放出挙動についても計算を行い、データベースの拡充が必要であるとの結論を得た。
湊 和生; 菊地 啓修; 飛田 勉*; 福田 幸朔; 吉牟田 秀治*; 鈴木 信幸*; 富本 浩*; 西村 一久*; 小田 耕史*
JAERI-Research 98-070, 25 Pages, 1998/11
高温ガス炉の安全性の確保・向上を目指して、被覆層破損率が極めて低い、高品質の燃料を製造するために、高温ガス炉燃料製造の高度技術の開発を行った。この報告書は、その成果の総まとめである。まず、被覆工程及び燃料コンパクト製造工程における被覆層の破損発生機構を解明した。その結果に基づいて、破損発生原因を取り除くために、被覆工程においては、粒子の流動状態を適切に制御するとともに、被覆工程の途中で粒子の取り出し・装荷を行わない連続被覆法を実用化した。燃料コンパクト製造工程においては、オーバーコートした粒子の成型温度及び成型速度を最適化した。これらの技術開発により、燃料の品質は飛躍的に向上した。
湊 和生; 菊地 啓修; 飛田 勉*; 福田 幸朔; 金子 光信*; 鈴木 信幸*; 吉牟田 秀治*; 富本 浩*
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(3), p.325 - 333, 1997/03
被引用回数:16 パーセンタイル:75.78(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉用燃料の製造時の被覆層破損率を低減するために、被覆工程及び燃料コンパクト製造工程における被覆燃料粒子の被覆層の破損機構を明らかにした。その結果をもとに、被覆工程では、粒子の流動状態を適切に制御するとともに、被覆の途中段階で粒子の取り出し及び装荷を行わない工程に改めた。燃料コンパクトの製造工程では、オーバーコート粒子をプレス成型する際の温度及び速度の条件を最適化した。これらの燃料製造工程の改良により、燃料の品質は、著しく向上した。
湊 和生; 菊地 啓修; 福田 幸朔; 鈴木 信幸*; 富本 浩*; 北村 昶*; 金子 光信*
Nuclear Technology, 111, p.260 - 269, 1995/08
被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)燃料粒子の被覆層破損率を低減するために、被覆工程における被覆層の破損機構を調べた。各被覆段階の粒子を検査し、2種類の炭化ケイ素(SiC)層破損粒子があることがわかった。燃料核が部分的に炭化したSiC層破損粒子は、内側高密度熱分解炭素層が破損していると、SiC蒸着中に化学反応により生成されると考えられる。健全な燃料核のSiC層破損粒子は、SiC層被覆後の粒子を被覆装置から取り出す際に、機械的衝撃により生成されると考えられる。粒子の流動状態の制御および被覆の途中段階での粒子の取り出し装荷を行わない工程の採用により、被覆工程を改良した。
菊地 啓修; 林 君夫; 福田 幸朔
JAERI-M 92-114, 20 Pages, 1992/08
本研究は、高温工学試験研究炉(HTTR)の安全評価において想定されている空気浸入事故に関連して、空気が十分に供給される極限状態での燃料の健全性および酸化挙動を実験的に把握することを目的とした空気酸化実験に関するものである。HTTR用燃料について、空気雰囲気中、900~1400C、最大600時間(温度1300C)の加熱を行った。空気酸化後に測定したSiC層破損率は、製造時の破損率を超えない範囲にとどまり、加熱温度および加熱時間に対する依存性は見られなかった。また、空気酸化後のSiC層の表面には、酸化膜が形成されたことが走査型電子顕微鏡観察、レーザラマン分光分析、およびX線回折分析によって確認された。
湊 和生; 小林 紀昭; 菊地 啓修; 福田 幸朔
JAERI-M 86-083, 27 Pages, 1986/06
高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造時の破損率を低減する為に、被覆燃料粒子の製造過程における破損機構について検討した。数千粒の被覆燃料粒子について、X線ラジオグラフ観察、断面組織観察、光学顕微鏡観察などを行なった。その結果、2種類の破損機構がある事が分かった。1つは、IRyC層が破損しているか又はIRyC層のガス透過性が高いと、UO燃料核が炭化する際に生じるCOガスが、SiCの蒸着を妨害し、SiC層破損粒子が出来ると言う機構である。他の1つは、SiC蒸着の際の粒子流動状態が適切でないと、内部に欠陥を持った強度の小さいSiCが被覆され、このSiC層が破損すると言う機構である。また、SiC層破損粒子は、燃料コンパクト成形の際に、貫通破損粒子になりやすい事がわかった。被膜層の破損と粒子のいびつさとの関係は、明らかにはならなかった。
福田 幸朔; 鹿志村 悟; 飛田 勉; 岩本 多實
Journal of Nuclear Science and Technology, 10(10), p.640 - 643, 1973/10
UC核被覆粒子を高温に過熱した際、SiC層中の遊離SiやUC核中のUCが被覆層の健全性に与える影響について実験的に調べた。遊離Siを含む場合には、その融点(1415C)以上でSiC層中にポアが生成し、UC核中にUCを含むときには約1600C以上でUの移動がはげしくなりSiC層に達してSiCと化合し、いずれの場合でもSiC層の健全性に悪影響を及ぼすことが判明した。